野球

上原浩治が引退を決断した本当の理由!巨人にくすぶる抑え問題とは?

巨人の上原浩治投手が引退を決断し、都内のホテルで引退会見を行いました。

1998年のドラフトで巨人に1位指名され入団すると、ルーキーイヤーから20勝をあげるなど凄まじい活躍をみせ、そこから日米通算21年間で積み重ねた成績は次の通りとなっています。

  • 勝利数 134勝(NPB112勝、MLB22勝)
  • セーブ数 128セーブ(NPB33セーブ、MLB95セーブ)
  • ホールド数 104ホールド(NPB23ホールド、MLB81ホールド)
  • 与四球 289個(NPB211個、MLB78個)

100勝100セーブ100ホールドの記録はNPBでは史上初の快挙であり、MLBでもトム・ゴードン(138勝158セーブ110ホールド)しか達成しておらず、世界で2人目の達成者という偉大な記録となっています。

また、上原投手の真骨頂はキレの良いストレートと変化球を正確に投じるコントロールにありました。

通算2021回1/3の投球回数で与えた四球はたったの289個で、この数字は9イニングに換算するとたった1.28個の四球しか与えていない計算になります。

昨年までの各球団のエース級投手の与四球率が次の通りですから、上原投手のコントロールの良さが突出していることが理解できます。

【各球団エース級投手の通算与四球率】

  • 菅野智之投手(巨人) 1.72
  • 大瀬良大地投手(広島) 2.38
  • メッセンジャー投手(阪神) 2.88
  • 小川泰弘投手(ヤクルト) 2.45
  • 大野雄大投手(中日) 2.67
  • 千賀滉大投手(ソフトバンク) 3.32
  • 斎藤佑樹投手(日本ハム) 3.82
  • 岸孝之投手(楽天) 2.21
  • 涌井秀章投手(ロッテ) 2.70
  • 山岡泰輔投手(オリックス) 3.14
  • 多和田眞三郎投手(西武) 2.76

上原投手のコントロールの良さが理解できるのではないでしょうか?

NPBに限って見れば上原投手の与四球率は1.20とさらに低くなるのですから、そのコントロールの良さにはただただ驚くばかりです。

そしてこの記事では、球界を代表する好投手である上原投手が引退を決断した本当の理由についてまとめていきます。

上原浩治投手のこれまでの発言について

上原投手は引退会見で「もうちょっとやりたかったなという、そういう思いです」と率直な心境を口にしています。

本人は「2軍でも抑えていない」ということに葛藤を感じていたと話てはいますが、上原投手ぐらいのベテラン投手になれば、2軍というのはアピールの場ではなく調整の場であるべきです。

そこでどれだけ打たれようと、自分の納得できるピッチングさえできていれば、引退を考える必要もなかったでしょう。

それではよほど自分の納得できないピッチングが続いていたかといえば、決してそんなことはなさそうです。

というのも、引退の会見でよくある自身のピッチングに対する限界などは一切口にしていなかったからです。

それでは、上原投手に引退を決断させた(=心を折った)ものは何だったのでしょうか?

これまでの上原投手の発言を振り返りながら考察をしていきます。

「シーズン終盤の感覚はまだ残ってますし、今年はキャンプからしっかりと練習ができているので、いい形でシーズンイン出来ると思います。開幕したらすぐに誕生日を迎えますけど、もう年齢のことはどうでもいいじゃないですか(笑)。年齢にこだわらず、ひとりの投手として僕のことを見て欲しいですし、今年はシーズンを通して投げ、チームの優勝に貢献したいと思っています」(Number Webより抜粋)

これは今シーズンが始まる前に上原投手がインタビューで語った言葉になります。

昨シーズンはシーズン途中に巨人に電撃復帰したことから、キャンプでの投げ込みを十分に行えていなかった上原投手でしたが、今シーズンは十分に調整を行うことができ、チームに貢献できる状態であることや年齢などによる衰えなど気にする必要がないことを理解することができます。

「まだまだやるんじゃないかなていう、そういう思いでいたので驚きましたね。もうずっと一生野球をしているような人なので、引退という二文字は僕の中ではなかったので」(SANSPO.COMより抜粋)

この言葉はイチロー選手の引退について語った言葉になります。

上原投手は記者会見で「今年で辞めることは最初から決めていた」と語っていますが、自分より年上のイチローの引退には驚きを隠せずにいます。

もしも上原投手の言葉通り、自分自身も今年で辞めることを考えていたのであれば、イチロー選手の引退というのももう少し現実感を伴って受け止めることができていたのではないかと思ってしまいます。

つまり、少なくとも3月の時点では上原投手は引退を考えていなかったのではないかと思うわけです。

「試合前に代打で出ると話していたので重なればいいなと。同級生でここまでやってきたという思いが強いですから。対戦できてよかったです」(スポーツ報知より抜粋)

そして、結果的に上原投手の最終登板となった5月3日のイースタンリーグvsロッテ戦後の言葉です。

同期の福浦選手との対戦について語ったものですが、この頃になると少し心境の変化を感じる発言内容になってきているようには感じますが、もしかするとこの辺りで少し引退について考え始めていたのかもしれません。

この動画でもお分かりのように、もう全盛期のようなスピードやキレはありません。

しかし、ここまでの2軍での成績だけを見れば、9イニングで10個の三振を奪うなどしており、決して衰えが引退の理由ではないはずです。

上原投手の引退の本当の理由について

ここからは完全に私の憶測ではありますが、上原投手の引退の本当の理由はズバリ「起用法」にあると思っています。

1軍では昨年と同じようにリリーフ陣の不調が叫ばれるなか、なかなか1軍に呼ばれない日々が続いていたことから、心が折れていったのだと思います。

そして、その折れかけた心を完全にへし折った出来事が「澤村拓一投手の一軍復帰」であったと思うのです。

様々なメディアで報道がされているように、澤村投手は4月中旬に「泥酔暴行事件」を起こしています。

この一件は示談で収まったものの、澤村投手の一軍昇格には賛否両論があるのは事実です。

上原投手からすれば、「泥酔暴行事件」を起こしたばかりの投手との比較に置いて、劣っているという球団の評価に納得がいかなかったとしても何の不思議もありません。

「それだったら、早く決めて、終わりたい」と思ってしまったのではないかと思うのです。

確かに全盛期が凄すぎただけに、その比較から衰えは顕著ではありますが、まだまだ1軍で投げられたはず・・

ある意味で「理不尽な人事」が優秀な人材の退職を促してしまう実例のように感じてしまいます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

上原投手の小気味の良い投球を2度と見ることができないのは非常に残念でありますし、プロである以上、公正かつ公平な人員配置がしっかりとなされるべきだと思います。

本来であれば引退するべきは澤村投手であったのではないかと、今はただただ残念な思いでいっぱいです。